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東京で造られる「食」&育つ「食」

“東京=大都会”というイメージをお持ちの方は多いはず。そんな東京でさまざまな野菜やくだものが育てられ、お酒が造られていることをご存知ですか?今回は、日本酒とレモンをピックアップ。昨今SDGsが話題になることも多いですが、これからの時代に避けては通れない環境問題への取り組みも合わせてご紹介します。

〜地酒編〜

9の蔵による東京の日本酒造り

東京の日本酒造りの起源は定かではありませんが、今も都内には江戸時代や明治時代に創業した9の蔵元が醸造を続けています(注1)。 その味わいの特徴は辛口。多くの酒造がある多摩地区の水質が硬水のため、その水で造った酒は辛くなる傾向があります。 現在は、消費者の嗜好に合わせた酒造りを行うことができるため、さまざまな味わいの日本酒が造られ、以前に比べると、肉や油や味わいに合わせて酸が多い日本酒が多くなりました。 地酒は同じ産地の食材、その土地の食文化との相性がいいもの。昔ながらの辛口は、「江戸料理」を代表する鰻や蕎麦などのような、甘塩っぱい醤油にぴったりです。

(注1)9ある蔵元のひとつ、東京港醸造は、1911年に幕を閉じた「若松屋」を母体で、2011年に復活しました。

東京都で造られているお酒
東京都で造られているお酒の数々
大吟醸麹づくりの様子
大吟醸麹づくりの様子
海外から逆輸入

現在はさまざまな種類のアルコールが楽しまれ、日本酒の消費量は昭和50(1970)年代をピークに下がっています。最近では“日本酒ブーム到来”ともいわれることもありますが、それは日本酒好の人や“珍しいお酒を飲みたい”などと限られた人の間での流行り。かつての“お酒といえば日本酒かビール”という時代とは程遠いものです。

一方で、今、日本酒は海外で脚光を浴び、輸出量は右肩上がりを推移。なかでも、高級酒の出荷が多く、高級ワインと同じ位置付けになっています。2017年からはフランスで日本酒の鑑評会が開催されるほど。そのように世界に広くアピールすることで、その評判が日本に帰ってきて日本人が再度日本酒に目を向けるきっかけにもなりそうです。

東京都酒造組合では毎年「武蔵の國の酒祭り」を開催(注2)。お酒の神様を祀る松尾神社を鎮斎する府中市の大國魂神社で、日本全国の日本酒を集めたイベントです。各地の美酒とともに東京の地酒のおいしさをアピールしているので、ぜひ訪れてみてください。

(注2)新型コロナウィルス感染症拡大防止のため2020年、2021年は中止。

「武蔵の國の酒祭り」の様子
2017年に開催された「武蔵の國の酒祭り」の様子
「武蔵の國の酒祭り」の様子
例年、多くの日本酒ファンが祭りに訪れる
日本酒はサステナブルなお酒

日本酒の原料は、国産の米と麹、そして、水。また、醸造工程では捨てるものがないと言われ、もともと環境に優しい造り方をされるお酒です。東京都酒造組合では、今後、さらに廃棄物の削減、二酸化炭素排出量の削減、いかにエコな燃料や電気を選べるかなど、物理的、科学的な視点での分析をし、環境への取り組みに磨きをかけていかなくてはいけないと捉えているそうです。

また、日本酒醸造にとって自然環境は重要な要素。実は、東京の土地の4割は山林で、その山林が東京の自然環境を維持することでおいしい日本酒を造ることができています。東京の地酒は、都内で日本酒が造れるという意外性だけでなく、同時に環境的な意味での東京の素晴らしさが伝わるものなのです。

〜くだもの編〜

完熟レモンは皮もおいしい!

最近、八丈島の新たな特産品として注目を浴びているのが「八丈フルーツレモン」。八丈島では1940年、菊池雄二さんが北マリアナ諸島のテニアン島からレモンの苗を持ち帰ると、温暖な気候が似ていることから広く栽培されるようになりました。菊池さんにちなんで「菊地レモン」という名前が付けられています。

南原千畳敷海岸
八丈富士が噴火した際、その熔岩が流れてきてできた南原千畳敷海岸
八丈フルーツレモン
樹上完熟させ、皮ごと食べられる「八丈フルーツレモン」

その後、木になったまま完熟(樹上完熟)させる作型を研究し、「菊地レモン」の新たな魅力を引き出したのが「八丈フルーツレモン」です。まろやかな酸味とさわやかな香りがあり、果皮は苦みが少なくほんのりと甘いので、皮ごとおいしく食べることができます。また、重さが約300gと一般的なレモン(約130g)より大きく、丸い形も特徴です。

企業とのコラボでその名を広げる

「八丈フルーツレモン」は、全国でも珍しいハウス栽培。しかし、ハウス栽培でも虫害などが発生することがあります。そのようなレモンは島内加工でジャムにするなど、加工用品として利用してきました。2021年には菓子メーカーとグミを共同開発。食品ロスを減らすだけでなく、企業とのコラボレーションをすることで、「八丈島フルーツレモン」自体の知名度アップにも繋がっています。

八丈フルーツレモンと砂糖だけで作ったジャムとマーマレード
八丈フルーツレモンと砂糖だけで作ったジャムとマーマレード

八丈島JA女性部の方々が作った、八丈フルーツレモンと砂糖だけで作ったジャムとマーマレード。JAが運営する通販サイト「JAタウン」にて販売(在庫限り)

大都市東京だからこそ、世界中から入ってくるさまざまな食も魅力ですが、せっかくなら古くから造り続けられる地酒や新しく生まれた「八丈フルーツレモン」をはじめとする、東京ならではの味を楽しんでみませんか?

取材協力:東京都酒造組合、公益財団法人東京都島しょ振興公社

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